アメリカ駐在員がオランダ駐妻になったら

アメリカ駐在員がオランダ駐妻になったら

こんにちは。アラフォー2児の母です。長男出産後、単身でアメリカ駐在を経験しました。次男出産後、夫の赴任に伴い現在オランダにて駐妻しております。

続 オランダのハロウィン?シントマーテン祭

こんにちは。先週「今週のお題」シリーズでオランダのハロウィン事情について書かせて頂きました。英語のウィキペディア情報を中心にシントマーテン祭に関わる情報や諸説をご紹介させて頂きました。他のサイトも色々見ましたが、大体の内容はウキペディア情報に近かったです。

St. Martin's Day - Wikipedia

 

ところが、先日息子が通うインターよりシントマーテン祭に関する情報を入手してみると、シントマーテン祭の位置付けやシントマーテンに関する物語が若干異なった為、本日はその事について記載したいと思います。

 

結論としては、インターで入手した資料から、「分かち合う精神の大切さを学ぶ」という本来のシントマーテン祭の姿を知ることが出来て良かったです。

 

では少し長いですが、原文とともにご紹介します。簡単な英語の勉強にもなりますので、興味を持った方は最後まで是非読んで見てください。

 

違いその①シントマーテン祭の位置付け

 

ウィキペディアでは「ハロウィンの原型」と位置付けるもインターでは「分かち合う精神を祝う日」としてます。

以下インターの学校が配布した英語文と私の翻訳です。

On November 11th, many Dutch children will celebrate Sint Maarten. In the dark of the evening, they go from door to door with their lanterns singing traditional songs while bringing cheer and light.  In the sprit of sharing, people reward the singing by generously giving out candy, fruit or nuts.  We celebrate Sint Maarten’s sprit of giving on the day.

翻訳:

多くのオランダの子供たちは11月11日のシントマーテン祭を祝います。暗闇の中、彼らはランタンと共に伝統的な歌を歌いながら、活気と光を伴って家々を訪れます。分かち合いの気持ちを持って人々は、歌のご褒美に飴やフルーツやナッツをあげます。その日は故シントマーテンの分かち合いの精神を祝う日です。

 

以上からシントマーテン祭は分かち合うことの大切さを学ぶ意味合いが強い行事なんだなと思いました。

 

違いその②シントマーテン伝説

 

ウキペディアではシントマーテン伝説として、彼が寒い日に物乞いにマントを半分あげたところその物乞いがキリストだったとしています。

その一方でインターの資料では、なぜマーテンが物乞いにマントを半分しかあげなかったのか経緯を詳しく説明する一方でその物乞いがキリストだったと言うドラマチックな展開にはしていませんでした。

 

以下少し長いですが、インターからもらったシントマーテンの物語原文と私の翻訳です。とても分かりやすく、現実味がある物語でした。

 

The Story of Sint Maarten(Saint Martinus)

Martinus was the son of a rich salesman and a soldier in the Roman army. One day he had a group of soldiers rode to town. It was a cold and foggy day and they were wearing their long capes. The men rushed to the gates in order to enter the city before closing time. 

At the city gate Martinus noticed a poor man without a coat or money. He wanted to give the man his cape, but he realized that his cape was part of the soldier’s uniform and without it he would not be allowed to enter the city. 

So Martinus took his sword, cut his cape in half and covered the man’s shoulders. He also gave the man some money to buy food. The poor man was very grateful and Martinus felt good about his deed. 

Later in life Martinus joined the church and he became known for his goodness and generosity. Eventually he was declared a Saint. 

翻訳:

シントマーテン物語

マーテンは裕福な商売人の息子でローマ軍の兵士でした。ある日、彼と兵士達は街へ向かいました。その日は寒く霧の深い日で、彼らは長いマントを着てました。彼らは市内に入る為、ゲートが閉じる前にと急いで向かいました。

その市内のゲートで、マーテンはコートやお金を持ち合わせていない貧乏な男に気づきました。彼は自分のマントをその男に渡したかったのですが、マントが軍の制服であり、それ無しでは市内には入れないことに気付きます。

そこで、マーテンは自分の剣を取り出してマントを半分に切り、その男の肩に掛けてあげます。また食料を買う為にとお金もあげました。貧乏な男はとてもありがたく思い、マーテンも自分自身の行いを快く思いました。

そののち、マーテンは教会の信者となり、その親切さと寛大さで有名になりました。そして最終的には聖人として宣言されました。

 

このように物語ではマーテンが裕福でありながら、心も優しい人となりを語っており、またマントをあげた男がキリストだったというウィキペディアに記載されていた展開がなかった分、よりこちらの物語の方が現実味があるなぁと私は思いました。

 

以上がシントマーテン祭について私が新たに息子のインターから学んだことです。

 

どちらが正しいとかではなく、色んな角度でオランダの文化について知識を得れたことがとても良かったです。